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■成田空港 和のもてなし
成田空港のターミナルで、飲食や装飾などを通じて日本の「和」を感じてもらう整備が進んでいる。
海外客に日本情緒を体感してもらう趣向だが、羽田空港では、国際化に伴って10月にオープンした国際線ターミナルの「江戸小路」などが注目を集め、成田側も負けてはならないと"陸地"でも競争を繰り広げている格好だ。
成田空港第1ターミナルの「制限エリア」に今月9日、日本の食をテーマにした飲食街「Tokyo Food Bar」がオープンした。
ここではそば、とんかつ、ラーメンなど5店舗から好きなメニューを選んで楽しめる。これに先立つ10月には和雑貨や伝統工芸品を売る「京都クラフトマート」が開店。15分程度で和紙箱に絵を描いたり、におい袋の調合をしたりと、限られた時間の中で京都の伝統文化に触れる趣向だ。
第2ターミナルでも今年4月に日本の食文化の味噌をテーマにした店がオープン。味噌樽が飾られるなど「和」の空間が演出されている。
装飾では両ターミナルとも、照明をあんどん風のデザインにしたり、壁に竹や着物の帯をあしらったりと、「和」の雰囲気を作り出している。
こうした整備を進める成田空港会社旅客ターミナル部第1旅客サービス事業グループの青山孝雄さんは、「飛行機を降りてすぐに日本を感じてもらうように努力している。乗り継ぎで空港でしか日本を味わえない人にも日本の良さを少しでも感じてもらいたい」と話す。
従来実施している戦国武将の甲冑をつけた記念撮影や着物の着付けなどのサービスも好評なことから、同社は今後もハード、ソフト両面で「和」を充実させていくという。
<2010年12月24日 読売新聞記事> |
成田空港クチコミ情報 2010.12.24 |